![]() そして、突然考えが浮かんできた。 「確かにたんぽぽはいいよね、でもバラはどうだろう?」 私はバラも大好きだが、なんていうか、「私はバラの人ではない」という考えが浮かんだ。私がフェインドホーンのガーデンで働いていた時も、野菜とかハーブ系の花の方が好きだった。カレンデュラとかマメ科の花、野ばらもすきだけれど、ここでいうバラは、名前がいろいろついていて、品評会に出ているようなバラのことだ。虫も付きやすいし、病気になりやすいし、いろいろ肥料を変えたり、世話に手間がかかりそう。みんなお金を出して買う花。しかも、棘がついていて、触れると痛い。やはりバラは花の中の女王というかんじだ。こんなこと書くと照れるけれど、つまり、庭は「たんぽぽにはなれるけど、じゃあ、女王様はいかが?何か抵抗あるかしら?」と言うようなこと語りかけている気がした。 昼になり、午後はそちらを少しみてみることになった。 晴れた夏の日のフィンドホーン村は本当に美しい。ゆっくりとベイクハウスにお昼を食べに向かうと、ほとんど夏休みを楽しむカップルや家族連れの見知らぬ顔が多かった。ベバリーが「なんか文章を書いてみるといいかもよ」というので、ただ、浮かんだことを素直に書いてみた。 木は日陰と食べ物をくれる。 太陽は私を祝福してくれる。 たんぽぽは美しさを、 ブラックバードは愛を見せてくれる。 庭は奇跡。 すべては今ここで起こっている、そして同時に、永遠なのだ。 (つづく)
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